4日間の講習で掴んだ玉掛作業の資格
2社合同による玉掛作業の資格講習の通訳に行ってきた。 日程は4日間。朝8時半から17:15分まで。 3日目と4日目には筆記試験と技術試験がある。
日本に来て8ヶ月目、更なる技術向上を目的に、ネパールでは皆無に等しい玉掛作業を習うことに。 日本人が受ける内容と同じため、玉掛に必要な力学、法律、常識など勉強する。
ネパール語のテキストを見ながら・・・
講習施設から配られたネパール語のテキストにも関わらず、全ての受講者から聞こえる、【こんな単語知らない!】という声。
話を聞けば、玉掛作業を行う上で必要な力学などに関する教育を高校でも習った事も無いとのこと。 つまり物理という科目を学んだことが無いため、力学等に使われる専門用語は何一つ分からないのだ。
講習4日間にわたり、彼らに専門用語を理解できる言葉に置き換えて説明し、そして専門用語を学ぶ繰り返し。
実技では・・・ 玉掛作業に必要な指示の仕方、また日本語での説明と声掛けを学ぶ。
ネパール人だから・・・
ネパール語を使って実技試験を行うことは出来ない。 資格を得た後一緒に作業する日本人にも分かるために、日本語だけを使って試験を行う。
講習が終わるとぐったり。 急いで帰宅し、夕食を終えてから遅い時間まで講習の復習をして、翌日の講習に備える日々。
諦めず頑張ったおかげで、無事試験に合格した。 他国に比べ点数は低いらしいが・・・
通訳を行った立場であるが、私自身も物理を苦手としていため、自分も理解した上で、彼らにネパール語で説明。
もし、御社の学生が玉掛作業をはじめ、色々な日本の資格を取得する必要があるならば、通訳の日本語力も大事であるが通訳者の物理に関する知識が無ければ、共倒れになるかもしれないと思った。