最新ネパール入国・出国情報
ネパール入国・出国および、現地市内情報
4月16日朝、ネパール航空を利用して、2週間ぶりに成田へ戻ってきた。
往路(4月2日成田発)は270席のネパールエアラインは満席。日本への入国時は100人ほどの乗客であった。 政府が入国する外国人の数を航空機ごとに決めているのかも?
帰国して改めて思うが、ネパール訪問および帰国後の隔離を含め、今ネパールに行くのは止めた方が良いと思う。 なぜならば、現地ホテルは観光客の激減で軒並み閉館、それに伴い外国人向けのレストランも閉店ばかりだ。
慢性的な排ガス等による市内の空気汚染はひどく、4月4日には世界で一番空気汚染が悪いと発表された。 ヒマラヤの観光は良いだろうが、カトマンズ市内での滞在は非常に大変! なお、私の場合、ホテル滞在をあきらめ、知人宅にお世話になりながら、食事は連日ダルバート(ネパール伝統食)ばかりで苦労した。
また帰国してからは非常に厳しい検疫検査などがあり、現在隔離中である。 このような状況の中、あえてトレッキングをしにネパールに行くのは止めた方が良いと思う。 27年以上ネパールを行き来しているが、今回の状況は本当につらい。
ここから・・・ 日本出国から帰国までの情報ついて記載したので参考にしてほしい。
【事前準備】
ネパール入国準備として、在東京ネパール大使館にてビザ取得すること 滞在30日可能 有効期間:ビザ取得から6か月以内の入国 費用:6000円
【出国】
出国の72時間前に行うPCR検査にて陰性証明を取得。 その証明書とチケット、ネパールビザを見せてチェックイン。
日本各地のカレー屋さんで働く従業員や日本語を学ぶ学生さんで満席。 エコノミークラスの荷物は35Kg(手荷物も含めて)まで無料であるが、それ以上は荷物に対しては厳しく追加料金を支払うネパール人が多数。 現在のネパール航空は7時間45分でカトマンズまで就航している。 定期運航としての就航であるが、チャーターフライトの意味合いが強いフライトである。 そのため、搭乗者の人数に合わせて突然のキャンセルがあるえるので、細心の注意が必要である。
成田・カトマンズ間(週2便)を結んでいるネパールエアライン
出国に際しては、常時マスク着用が義務付けられている。 手荷物検査を受け、出国手続きを行い搭乗となる。
【機内】
機内ではマスクを外そうとすると、必ず注意される。 航空会社の指示に従い7時間強のフライトが始まる。 離陸後1時間半ほどで、遅めの昼食が出てくる。
日本人には少し辛く感じるダルバート(ネパールの定食)
正直言って、ここまでお粗末な機内食は食べたことが無い。 昼食の準備は必ず必要である。 ちなみに現在ネパールに就航している航空会社は、シンガポール航空(シルクエアー)とエティハド航空とネパール航空の3社である。 トランジット時間ならびに、経由地でのコロナに対するルールの事前確認が必要になるため、ネパール航空を利用した。
個別のモニターに映し出されたネパール航空の飛行ルート
成田を発った後、一路上海方面に向かって飛行する。 その後昆明付近を通過。 さらにダッカ上空を通過して、カトマンズに入る。 出発前はヒマラヤの眺望を期待したのだが、このルートではほとんど無理である。
事前にネパール保健省のWEBサイトに必要事項を入力済みの人は真っすぐ建物の中に行ける
ネパール保健省のWEBサイトへの登録ができていない入国者は写真左側のテント内で登録を行う
【入国・検疫】
現地時間15時過ぎ、標高1300mのカトマンズ空港に到着。 空港ビルに入る前に検疫が行われる。 といっても、日本から持参したスマホに入国者の個人情報を登録し、同時にネパール保健省に登録すること。 この登録ができない場合は、入国はできない。 日本で行ったPCR検査の陰性証明のチェックも行われる。 陰性証明が英語表記でないと係官が理解できないため、必ず英語表記での証明を取得すること。
ネパール保健省のWEBサイトにアクセスし、必要な情報を入力し、上記画面を出す
※ カトマンズ空港では無料Wi-Fiがあるが、検疫場所までWi-Fiが届かないため、日本から機器を持参すること
私の場合、ネパールのSIMカードを持っているため、DATE通信を使って登録。
ネパール保健省のサイトで旅行者情報の番号を見せ、係官が入力を行った後、入国審査場へ行くことができる。
日本でネパールビザを取得しているため入国印を押され、成田空港で預けた荷物を受け取って空港の外へ。 2020年度中にカトマンズ空港は大きく改修され、駐車場まで新設された建物の中を通り、迎えの車で宿泊施設に向かう
※ ネパール政府発表では隔離施設にて1週間滞在が必要。 現状、個々が予約したホテルにて滞在が可能である。 滞在先での隔離は特に無く、空港から宿泊場所への迎えの車はタクシーであろうが、公共のバスであろうが構わない。
【日々の食事】
旅行者が皆無に等しいネパールでは、旅行者向けのほとんどのレストランが閉まっている。 そのため、日々の食事はネパール人が食べるダルバートばかり。 私の場合は事務所にて、おばちゃんが作ってくれたダルバートを毎日食べることとなったが、2週間で19回のダルバートを頂くことになった。 外国人向けのレストランは閉鎖ばかりで、ネパール人向け、インド人向けのレストランのみ開いている。
ダルバートとは・・・ ネパールの国民が毎日頂く定食の総称である。 ダル(豆のスープ)とバート(ごはん)を基本に数種類のタルカリ(副菜の野菜)を合わせたカレーのような食事。 ネパール人は1日2回この食事を頂くのが普通である。 季節によって料理に使われる野菜は異なるが、作られるものは通年一緒である。 お肉(チキン、マトン、魚)が付くことは豪華であり、味付けはどれもがカレー味である。
知人に誘われ・・・レストランで食べたダルバート
品数の多いダルバートを頂く
【PCR検査】
出国の72時間以内に必ず行わなければならないPCR検査。 カトマンズ市内のいくつかの病院等で行っており、検査場所が多いため予約等の心配いらない。 PCR検査に用いる検体を鼻腔と喉から採取する。 私の場合、事務所近くの検査機関に出向き、検査費用(2000ルピー)を支払い、防護服を着た看護婦が検体の採取を行った。 検査結果は6時間後に出て証明書を発行してくれる。 ※ 4月中旬、一部の病院では偽装検査を行っていたことにより、当局の取り締まりがあった模様。
検査受付ボックス 朝7時から夕方6時まで行われる
検体採取ボックス 看護婦がこの中に入り、一人ずつ検体を採取していく
検査費用を支払うと、レシートと一緒に検体キットを渡される。 検体採取ボックスにいる看護婦に手渡し、検体採取が行われる
鼻腔に綿棒が入れられ、日本での検査よりもさらに奥に入れられて、非常に痛い。 別の綿棒では喉の奥からも検体を採取
検査終了6時間後、検査施設に出向くと、検査結果が記載された証明書をもらうことができる。 出国時にとても大事な書類のため、チケット同様、大事に保管すること。
【出国】
ネパール航空の出発時間の3時間前に空港へいくこと。 通常なら2時間前でいいのであるが、出国前にいろいろと手続きをするため、3時間前に来るように指示があった。 空港到着後、まずは空港ターミナルに入る前に、PCR検査の陰性確認を検疫官が確認する。
市内で行われたPCR検査の陰性確認と検査時間の確認、認証の判を押す
認証を受けたPCR検査証明書とチケットを警官に見せ、ターミナルへ入る。 荷物のX線検査と身体検査を受け、チェックインカウンターへ。 チェックイン時、日本入国における厚生労働省のWEBサイトにアクセスし、必要な情報を入力し、QRコードの提示が必要になる。 QRコードの提示ができないと・・・飛行機に乗ることができないシステムである。 そして日本入国時に提出必要な誓約書(英語版)を渡され、記載をしておくように勧められる。
※ あらかじめ厚生労働省のサイトにて必要情報を入力してQRコードを取得することをお勧めする。
日本へ向かうネパール人(就労ビザを持っている人ばかり)
厚生労働省のサイトアドレスが記載されている
出国審査を終え、出発ゲートにて離陸の時間を待つだけである。 そして23:00成田に向かって離陸
【入国審査前の様々なチェック】
成田空港に到着すると、旅行者はいったんターミナルの連絡棟にて係官の指示によって一列に並ばされ、厳しく複雑な検疫のプロセスをすすむことになる。
通常なら着陸後、移動してすぐの場所にある検疫場所にて体温検査等を行い、入国審査場へと移動となるが、コロナ禍の今は、検疫場所を横目にひたすら別の場所へ延々と歩いていかなければならない。 パイプ椅子が並べられた場所にて、複数の係官の指示の下、宣誓書の記入(ネパールで渡された書類)確認と4つのアプリをスマホに入れることを指示される。
ネパールで行ったPCR検査の陰性証明の確認を取り、規定の方法で行ったかどうか? 検疫担当者の厳しい目が光る。
宣誓書の記載および4つのアプリを入れたことができた入国者は、次のステップへ進む
ネパールのチェックイン時にもらった書類の日本語版
【検体採取】
入国者全員、唾液から検体を採取しコロナ陽性者の有無をチェックする。 一人ずつ番号が振り分けられ、入国審査前までのプロセスが終わるところで、検査結果が発表される。 機内であまり水分を取っていなかったため、思うように唾液が集まらず苦労した。
【アプリチェック】
持参したスマートフォンに厚生労働省が指定するアプリ4つがしっかりと動くか、アプリごとスマホの設定をチェックする。 アプリをダウンロードできない機種、またはスマフォを持っていない者はこの場所で強制的にスマホのレンタルをさせられることになる。
【メール送受信の確認】
入国後の健康状態を関係機関に送信、受信ができるようスマホ機種ごとにチェックを行う。 担当者がスマホにダウンロードしたアプリ(スカイプまたはWhatsApp)を開け、担当者の機器と繋いで、送受信の確認を取る。
※ 事前に上記どちらかの送受信方法となるアプリをダウンロードしておくとよい
唾液検査発表があるまで椅子に座って待つ
【検体 結果発表】
いろんな場所を行ったり来たりしながらここまでやってくる・・・ 入国後に行った唾液検査の発表が待っている。 順番に番号が呼ばれ、検査結果を知らされる。 陰性結果が出た入国者は、再びひたすら歩いて入国審査の場所へ移動し、入国審査を受ける。 その後、荷物を受け取って建物の外に出ることができる。 航空機から下りて、2時間以上かかる。
今回は成田空港にての情報であるが、他の空港でも同様な検査体制が行われていると思う。 そのため、コロナ禍での出国・入国は本当に大変であるため、今は時が来るまで控えられる方が良い。 もう一度言うが、今は、ネパールに本当に行かない方が良い。
ちなみに・・・再度市内の総合病院でPCR検査すると、陽性反応が出てしまった。 現在隔離施設で療養中。 とはいっても、まったく症状が出ていないので、退屈と戦っている。