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ネパール×日本 挑戦ブログ

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決して無くならないカースト問題!

【事例】

ネパールは多民族国家であり、インドを中心としたヒンズー教が色濃く残る文化が根付いている。 そのため、ネパール人と言っても、顔かたち、肌色、言葉、いろいろ違いがある。 特に私たちが特に気を付けなければならないのが、タブーとされているカースト問題(身分差別)である。

実習生を複数選んだ際、このカースによる実習生同士の差別が日本国内での生活や実習の中であり得るので、気にしていただきたい。

例えば・・・・共同で部屋の使用する時、食事をする時に日本では考えられない、身分の差によるトラブルが起きてしまう。 身分の低い人が作った食事は決して食べない。 同じ食器は使わない、回し使いは決してしない。 一緒の部屋での宿泊を嫌がるなど。 彼らのことを理解していないと、入国時から彼らの生活を世話担当する人が常に苦労することになる。 最近は少ないと言う声も聴かれるが、差別される様子を初めて見る日本人にとっては、非常に心が痛む。 しかしこれも彼らの文化であることは事実である。

※ カースト問題を肯定しない立場であるが、彼らのことを考える上で、この問題に対してしっかりと接する必要があるため記載

【背景】

小国ネパールは大国インドに接し、国教がヒンズー教として定められいる。 4000年以上の歴史あるヒンズー教文化の中に息づくカースト制度が根強く残り、彼らの中でしかわからない身分差別が今も続いている。 ネパールの法律上、身分差別は無くなったと言われるが、実際、職業の自由をはじめ、施設への立ち入りなど、いろいろな所で身分差別でないと理解できない差別が公然と行われている実態である。

生まれながらそのような環境下で育ってきた彼らにとっては、日本に来たとしてもその文化を引き継いで生活を行うことになる。 常に平等という視点で接する日本人だが、カースト制度を否定するという考えは彼らの文化を認めないと言うことにも繋がりやすい。 非常にデリケートのことなので、細心の注意が必要である。

 

【ネパール人を正しく知るために・・・】

多くの企業がネパール人を肯定的に思って、採用していただくことは非常にうれしいことである。 しかしプラス面だけを見てネパール人が他国より適していると判断するのは・・・失敗に繋がると思う。 

ネパール人実習生を雇用し成功している企業ほど、むしろ、彼らのマイナス面をしっかりと理解し、どのようにしたらマイナス面を回避できるか?  リスクマネージメントの視点でネパール人実習生を見ている。  リスクマネージメントすることで、自ずと結果はプラスになっていくと思う。

どこの国の実習生もプラス面、マイナス面がある。 トラブルがあるから、直ぐに別の国の実習生だ! と考えがちであるが、先ずはしっかりと国民性、文化を正しく理解し、そしてどのようなマイナス面があるのか? まずは知ることから始め、いろいろな視点で考えながら実践していくことが成功への近道であると確信する。

30年以上にわたりネパールを行き来し、ネパール内で暮らす様々な民族、あらゆる階層のネパール人と接してきた中で、一括りでは言えないネパール人の気質や文化の視点からどのようにすれば日本の文化・慣習に合わせることができるか? これからネパールと繋がりを持とうとする人にとって参考になれることを記載していきたい。

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