嘘ばっかりの授業出欠確認に愕然!
街灯の灯りを頼りに通学してくる学生たち。 朝6:30から始まる日本語の授業に、ほとんどの学生たちは6:30過ぎに集まり始める。 日本語を教える先生も遅刻してくるのが当たり前なのがネパールの日本語学校。 何事も無かったかのように授業がスタート。 大幅に遅刻してきた生徒がゆっくりと教室に入ってくる。 理由を聞けば、交通渋滞に巻き込まれたから・・・ 生徒自身で遅れない改善策を考える様子はまったく見られない。
現在、12校を管理しているが、3つの学校(常に企業面接合格者を出す)を除いて上記のようなことが当たり前に起きている。 学生に他の学校の事を聞いても同様な状況らしい。
【学生の出欠管理を厳しくする!】と学校のスタッフに伝えると、翌日から学生は全員遅刻せず、来ていると報告が届く。 しかし、報告を疑ってチェックしてみると、実は遅刻が続いている。 理由を聞けば、遅刻した学生や欠席した学生から懇願され、偽の報告をしていたと認める。 全く意味のない報告ばかりだ。
ネパール人には正直に伝える、確認という意味がまったく分かっていない。 その場をうまく乗り切れれば良いだけで、根本的な解決を考えていないのが分かる。
直接日本からクラスの出欠を行い始めると・・・ 出席率は格段と上がる。 ネパールの学生から見れば、なぜこんなに厳しくチェックされるのか? 他校ではこんなことをしていないのに? 学校の先生からは【厳しくすると生徒が来なくなって別の学校に行ってしまう】という声が届く。
日本側から見れば、なぜ決められた通りに登校して授業を受けないのか?
こんな思いで出欠確認を行う日々が続いていく。 いつの間にか、学生にとって授業に間に合うことが大事で、しっかりと勉強することが後回しになっている学校も散見される。
ベトナムやインドネシアの日本語学校で当たり前にできることが、ネパールの日本語学校では未だにできない実情がある。 とても残念なことである。
かつて来日経験があり、綺麗に日本語で話せる先生がいるから【大丈夫】 彼らの言葉を信じ、現地の学校に日本語指導と確認を任せてしまうと・・・ 数か月後、来日する学生が全く日本語を話せないという事態も十分ありえる。 日本語を話せない学生に対して怒ってもそれは筋が違うのである。
実際、ネパール人実習生の入国数が他国に比べ圧倒的に少ない理由の一つである日本語力不足。 日本語教育の質を向上させるだけでなく、先ずは学校へに通う習慣を身につけることが大事である。 現地の文化や習慣を理解しつつも、学生たちが日本語を学ぶ意義を理解させ、真剣に取り組む環境を整え、面倒であるが常に日本側で確認することが重要である。
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