質の高い学生が非常に少なくなってしまった!
2022年8月現在、ネパールでは学生ビザ、特定技能ビザ(SSWビザ)を取得し、日本を目指す学生が星の数ほどいる。 まだまだ認知度は低いが、実習生として日本を目指す学生もいる。
約3年に渡り、コロナ禍でネパールの主産業である観光業は壊滅になり、ネパールを飛び出して外国で働こうとする学生が急増。 そのため、ビザに関することや日本での就労に関する情報が巷で飛び交っているのが現状だ。
日本企業からのオファーがあれば・・・多くの学生が履歴書を握りしめ、面接会場に押し寄せる。
特定技能生の獲得を目指して、ネパールの学生にアプローチする企業にとっては嬉しい悲鳴であるが、ここに気づきにくいポイントがあるので紹介したい。
問題点は・・・ 現時点、質の高い学生が非常に少なくなってしまったこと。
コロナによる日本入国が2年ほど停止していた時、多くの企業等がネパールの特定技能(SSWビザ)の資格を持つ学生を選んだ。 そのため、質の高い学生の枯渇状態である。 日本の入国が止まっていた時間を使って、一生懸命勉強した学生もすでに企業面接を終え、順次入国を待つばかりの状態のため、以前の様に質の高い学生が少なく、集まり難くくなってしまった。
現時点、日本語力が高く、ある一定の日本の常識を身につけた学生はほぼ皆無という状況である。 私が直接携わる実習生を目指す学校でも、質の高い学生は企業面接を終え更なる勉強を行っている。 出発を待つばかりの学生と半年後以降の企業面接に向けて必死に勉強する大多数の学生に分かれる。
約30年に渡り、ネパールと関わってきた立場として、ネパールの学生をお勧めしたい立場であるが、いざ私が日本企業の立場だったなら、今、特定技能ビザの資格を持つネパールの学生を選ぶことに躊躇する。 特に、即戦力として日本人同様に仕事ができるようになるまでの時間を考えると・・・ インドネシア、ベトナム、中国、ミャンマー・・・を絶対に選ぶだろう。
言葉の習得も重要であるが、それ以上に日本と全く異なるネパールの慣習、常識が企業の中で働く上で他国の学生と大きな差となって表れるからだ。
この問題を解消するには・・・
① 言葉と同様に日本の常識の重要性を理解して頂き、現地送り出し機関に人材の育成を任せるのではなく、積極的な日本企業の関与で特定技能を目指す学生の育成を行って欲しい。
② 企業が求めるレベルに育成が進んだ半年後を考えるのも一つの手である。
ネパールと関わり30年の経験から日本人が気づきにくいポイントを記載中。 ネパール人と上手に付き合っていく上で必要不可欠な情報発信中!
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