なんでも【期限】を設けないで事を進めてしまう国民性!
【事例】
ネパールの送り出し機関とのやり取りの中で、【期限】を決めて実施していかなければならないことが多々ある。 緊急性のことでも『この後やっておく』『もう少し時間がかかる』などど・・・と言って、最終期限を決めることなく、だらだらと話が進んでしまうことが多い。
例えば・・・関係省庁へ提出書類の作成。 日本人の仕事感覚では、決まった期日までに提出するために、すべきことに優先順位をつけ、確実に仕事をしていく。 しかしそのような感覚がもともとネパール人には無いため、場当たり的な対応が必然と多い。 結果的に書類作成一つとっても相当な時間を要する。 一連な作業の中での書類作成が遅々と進まないことは、常にハラハラと心配しながら彼らの仕事感覚に合わせて業務をこなすことになるため、日本側の担当者へのプレッシャーは大変なものだ。 他国の送り出し機関とのやり取りを経験している人にとっては、彼らとのやり取りで非常に苛立つ所以になりかねない。
【背景】
ネパールでは『時間』という概念が非常にルーズである。 特に、期限を設けて仕事完遂することが身についておらず、時間厳守の感覚で仕事をしていないので、約束した期限内に仕事を間に合わせることは皆無に等しい。 逆にできれば『凄い!』と自画自賛する国民性である。 見方を変えれば時間にルーズなのは心がおおらかな国民性ともいえるのではないだろうか。
【ネパール人を正しく知るために・・・】
多くの企業がネパール人を肯定的に思って、採用していただくことは非常にうれしいことである。 しかしプラス面だけを見てネパール人が他国より適していると判断するのは良くないと思う。
ネパール人実習生を雇用し成功している企業ほど、むしろ、彼らのマイナス面をしっかりと理解し、どのようにしたらマイナス面を回避できるか? そのような視点でネパール人を見ていくと・・・ 自ずと結果はプラスの方になっていくと言う。
どこの国の実習生もプラス面、マイナス面がある。 トラブルがあるから、直ぐに別の国の実習生だ! と考える方が多い中、先ずはしっかりと国民性、文化を正しく理解し、そしてどのようなマイナス面があるのか知り、対応できるように準備されることを願いたい。
30年以上にわたりネパールを行き来し、ネパール内で暮らす様々な民族、あらゆる階層のネパール人と接してきた中で、一括りでは言えないネパール人の気質や文化の視点からどのようにすれば日本の文化・慣習に合わせることができるか? これからネパールと繋がりを持とうとする人にとって参考になれることを記載していきたい。
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