ヒマラヤの厳しい環境下で育った者ほど、大都会への憧れが強烈に強い!
事例
ネパールからやってきたばかりの学生は興奮し、日本のすべての風景に酔いしれ、夢の大都会にいるような思いを感じる。しばらく生活をすると、日本の都会と田舎の違いが分かってくる。 しかしネパールの都会より日本は都会なのだが。
特に、1か月にわたって生活していた研修施設と配属先の企業が準備してくれたアパートの場所に大きなギャップがあると戸惑いを感じ、不満を漏らす学生が出てくる傾向だ。また複数の工場を持つ企業では配置転換により、より生活のしづらい場所(スーパーが遠い、駅が遠い)に移動したりすると、実習生の生活面を担当する方を常に悩ます原因となる。
背景
ヒマラヤという厳しい環境の下で暮らしてきた学生にとって、日本での生活は夢のような出来事である。 そのため、彼らは日本すべての場所が東京のように高層ビルが建ちならび、鉄道の往来が多く、発展していると思い描き来日する。
また、彼らが生活してきたヒマラヤでは、私たちが想像するよりも食に関する利便性ははるか上だ。 日本の田舎より、非常に容易に食材が手に入るのが実情である。 なぜなら彼らの家では必ず農業を行っており、1年を通じて作物が豊富で、苦労なく食材を手に入れることができる。
都市部でない地域に配属された実習生にとっては、生活していく上で必要な食材を手に入れることを常に考える。 車社会となっている今日の日本では、実習生にとってスーパー等へのアプローチが非常に不便さを感じ、企業様のサポートを強く要望する。
また、都会での就労・実習をしているネパール人の情報が彼らに入ってくると、SNSを通じて情報を取り合い、都会への移動(移籍)を強く考えるようになってしまう。
【ネパール人を正しく知るために・・・】
多くの企業がネパール人を肯定的に思って、採用していただくことは非常にうれしいことである。 しかしプラス面だけを見てネパール人が他国より適していると判断するのは良くないと思う。 ネパール人実習生を雇用し成功している企業ほど、むしろ、彼らのマイナス面をしっかりと理解し、どのようにしたらマイナス面を回避できるか? そのような視点でネパール人を見ていくと・・・ 自ずと結果はプラスの方になっていくと言う。
どこの国の実習生もプラス面、マイナス面がある。 トラブルがあるから、直ぐに別の国の実習生だ! と考える方が多い中、先ずはしっかりと国民性、文化を正しく理解し、そしてどのようなマイナス面があるのか知り、対応できるように準備されることを願いたい。
30年以上にわたりネパールを行き来し、いろいろな民族、あらゆる階層のネパール人と接してきた中で、ネパール人の気質や文化の視点からどのようにすれば日本の文化・慣習に合わせることができるか?
トラブル等が起きた際、依頼者の要望に応じて円満な解決、トラブルを未然に防いだり、さらなるトラブルの拡大にならないよう、当事者が互いに良い関係に修復できる対応が取れる通訳業務に徹している。
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