ネパール人実習生が生涯食べ続ける食事、ダルバート!
ネパール人実習生を選ぶ上で、日本企業が知らないネパールの常識を紹介! 学生時代からかれこれ28年間にわたりネパールと日本を行き来し、彼らの文化の中にどっぷりと浸かってきた浅原がお伝えします!
問:実習生たちはどんな食事を食べる?
結論: 生まれてからずっと食べて続けているダルバート(国民食)!
色々な国の実習生が活躍する中、新たな実習先としてネパールを選ぶ企業様。 彼らのことを心配していろいろと配慮してくれる中で、彼らがどのような食事を食べているのか? 苦手な食材はあるのか? とても気になるところである。 今回、ネパールで日本語を学んでいる学生たちにお願いして、日々食べているダルバートの写真を送ってもらったので、実際どのような食事を食べているのか? みてほしい。 ちなみにどのダルバートも学生本人につくってもらっている。
ネパール人の実習生は、毎食ダルバートと呼ばれる食事を頂いている。 お米(タイ米のような長粒米)とダル(豆を煮込んだ)スープに、副菜であるカレー炒め野菜などを2品程度添えていただく料理。
私たちの食事から見れば非常に質素な食事だと感じるのではないだろう。 ちなみに、お肉なども食べるが、ネパールではまだ高価というイメージが強いため、毎食お肉が出てくることは少ない。
小皿にはいった白いモノは水牛のミルクである。 水牛が飼える環境の学生は毎日新鮮なミルクを飲むことができる。 右端の金色の入れ物は、水が入っている。 ネパールはコップを使わず小さな水差しから水を口に注ぎ込んで飲む。 人の口付けた物は不浄という観念があるため、このようなスタイルである。
これは非常に豪華なダルバートである。 ライスを中心に置き、周りに様々なカレーと野菜などが盛られている。右端にある大きな白い丸いものは、ネパールのせんべいであるパーパル。火で炙ったり、油で揚げたりして作る。 スプーンの左下にあるのは赤たまねぎと人参、キュウリの輪切りに、細い唐辛子が乗っている。 ヨーグルトにナッツがかかった物も見られる。
コックをしている学生が作ってくれた食事である。
中央にライス、真上にダルスープ(豆の煮込んだ)から左に三角に折られたパーパル(せんべい)、鶏肉が炒められ、上にパクチーがのっている。 小さな入れ物は2つともアチャールと呼ばれるペースト状の漬物。赤いのはトマトである。 黄色いのは不明。 その横には季節の野菜を細かく刻んだカレー味の煮込み。そして緑色は青菜系を数種類カレー味で痛めたもの。野菜サラダ(きゅうり、ニンジン、大根、唐辛子、レモン)そして、ヨーグルトである。
私は思う普段彼らが食べている食事とはこのような質素なものが多い。 ご飯の横に備えられている野菜のカレーの横にある小さなものは唐がらしをペースト状にした漬物である。 黄色い豆のスープにお肉?野菜の炒め物がある。
ご飯の横にダル(豆のスープ)に他の食材をいれた野菜スープと2切れのたまねぎ、そして唐辛子が入った漬物をスプーンでご飯の上に載せていただく。
ご飯の下にある小さな赤と黄色は・・・唐辛子を小さく切ったもの。 豆のスープに野菜の炒め物、とお肉がある
ご飯の上にのった唐辛子系の漬物ときゅうり。そして豆のスープにミルク、カレー風味の野菜炒め
都市部ではプレートが区切られ食材が混ざらないように入れてくれる。 食べる時は野菜などをご飯の上にかけてグチャグチャにして食べる。
都市部ではガスがどの家庭にもあるため、短時間で調理が可能である。 そして調理用の鍋やフライパンが汚れないので片付けも簡単である。
ヒマラヤ山麓などで暮らす学生は、家の外に作られたかまどを使って、調理が行われる。 燃料となる薪を取りに行くのも彼らの仕事。 そのため都市部の学生よりもはるかに力強く、我慢強い。
上部にある筒状の入れ物中にはアチャールと呼ばれるペースト状の漬物が。トマトをメインに唐辛子もたっぷり入っている。
水差しがあるので、コップを使わず多くの人が水を飲むことができる。
いろいろと写真を見て思っただろうが、お箸やスプーンなど、彼らの食卓には無い。 つまり彼らは上手に右手だけを使って食事をしているということ。 また食器も非常に少ない。 大皿一つと豆のスープを入れる小さな入れ物があればダルバートは食べることができる。 またここで映っているご飯も日本人に比べ非常に多い様に思うだろう。彼らはこの量をもう一杯、ぺろりと食べる国民でもある。 カレー味を中心に、しょっぱい、辛いと誰もが分かるはっきりとした味を好む。
ちなみにインドネパールレストランで出される食事とも大きく違っていることに気が付くのではないだろうか。 レストランで働くスタッフも賄い食として、普段このような食事を食べている・・・・
この記事へのコメントはありません。